暑さを緩和する「威廉williamhill官网登录入口」の技法

 トヨタ産業技術記念館 威廉williamhill官网登录入口の大洞和彦です。

 ヒートアイランド現象緩和のための「緑のカーテン」が一般的になったのは、30年ほど前からでしょうか?夏季に植物で窓や建物を覆う緑のカーテンは、環境技術としては「壁面緑化」の技法です。ちなみに中部電力は1992年から「緑のカーテンキャンペーン」を実施しており、2006年には東京都が「壁面緑化威廉williamhill官网登录入口ライン」を定めました。

 威廉williamhill官网登录入口には、壁面に付着型の植物を植栽する「直接登攀(とうはん)型」、壁面にネットなどを設置し巻き付き型のツル性植物を絡ませる「巻き付き登攀型」、壁面上部にプランターを設置し下垂型植物で壁面を覆う「下垂型」など様々な技法があります。当館では数年前から「動力の庭」に面する自動車館までの通路に沿ってゴーヤ(苦瓜)をプランターに植えた「巻き付き登攀型」のカーテンを設置しています。本年は5月7日に植栽しており、酷暑が予想される8月に日差しを和らげてくれることを期待しています。

 緑のカーテンは、遮光によって室内の温度上昇を抑えるだけではなく、葉から蒸散(水蒸気を排出)することで周囲の熱を奪うため、涼しい風が流れ込むようになります。ツルの適切な配置や手入れ、散水など、それなりに維持管理は大変ですが、季節感豊かな情景は他にはない魅力があります。真夏の風物詩として、当館も続けていきたいと思います。

【参考資料】東京都環境局「壁面緑化威廉williamhill官网登录入口ライン(概要版)」2006年3月発行

トヨタ産業技術記念館の「緑のカーテン」(2024年7月撮影)