プロジェクトストーリー

生分解性と使用感を両立する化粧品パウダーをベラ ジョン カジノ スロットせよ!

Project Member
  • 西山 杏花

    ヘルスケアSBU
    マーケティング部
     

    西山 杏花

    2017年入社 
    環境人間学部 環境人間学科卒

  • 上野 瑞貴

    ヘルスケアSBU
    事業推進室
    研究開発グループ

    上野 瑞貴

    2019年入社 
    医歯薬学総合研究科 生命薬科学専攻修了

  • 平松 茉利子

    ヘルスケアSBU
    事業推進室
    研究開発グループ

    平松 茉利子

    2021年入社 
    持続性社会創生科学研究科 工学専攻修了

※所属・役職は取材時点のものです。

chapter 01 新規市場への切込み目前に、
さらに高い機能への要求が発生。

海洋に放出された石油由来のプラスチックが自然環境や海洋生物に悪影響を及ぼす問題が世界的に取り沙汰されている。また、これらの目に見えるサイズの海洋プラスチック問題だけでなく、人が日常生活で使用する洗剤や洗顔料、化粧品などに含まれるスクラブ等のプラスチック微粒子もまた、海洋プラスチック問題の1つの原因となっている。
生活排水に含まれるこれらの微粒子は、小さく軽量であるために、排水処理設備での回収が困難であり、そのまま海洋に放出され、海流に乗って世界中の海に広がっていく。これらのマイクロプラスチックは分解されず長く海洋に漂い、海洋生物の体内で蓄積される等、人体への影響も懸念されている。
chapter 01
ベラ ジョン カジノ スロットではこれまでに培ってきた天然物由来のサステナブル材料である酢酸セルロースの技術を磨き上げ、生分解性を有する酢酸セルロース由来の真球微粒子「BELLOCEA®」の開発に成功した。
環境への影響を重視する化粧品業界に新たなソリューションを提供する新製品として、ベラ ジョン カジノ スロットでは市場への拡販に向けた準備を着々と進めていた。しかしながら欧州を中心に、より高い生分解性を求められる事が判明し、既存グレードを超えた高い生分解性を実現する新たなグレードの開発に着手する事とした。
chapter 01

chapter 02 顧客の声を翻訳する
マーケティング担当者として奔走する。

マーケティング担当の西山は、前所属のマテリアルSBU(化学品を主に取り扱う事業部門)から異動後すぐにBELLOCEA®のマーケティングを担当することになった。販売スケールから対面市場、マーケティングのスタイルも全く違うヘルスケアSBUでの開発営業的な業務に悪戦苦闘しながらも、現行グレードの上市のための社内審議対応や販売開始スケジュールの整理を進めていた。
そこにきてより高い生分解性を求められるという事態に直面した西山であったが、開発担当の上野、後に加わる平松とともに新規グレードの開発、顧客採用に向けて奮闘していくことになる。
事業開始直後の製造管理や在庫管理が不慣れな中で、切れ目なくサンプルを顧客に提供、フィードバックを得られるよう効率的なサンプルワークを行った。顧客からのフィードバックを専門外の自分が開発担当に抜け漏れ・齟齬なく伝えるため、上野・平松をはじめ関連するメンバーと頻繁にコミュニケーションの機会を設け、意思疎通を図ったことで開発は着実に前進していった。
chapter 02
chapter 02

chapter 03 試行錯誤から見えた
かすかな変化点を見逃さず、前進する。

同じく現行品の開発担当として上市に向けた準備に取り組んでいた上野であったが、顧客の新たな要求に応えるため、ベラ ジョン カジノ スロット軸足を移すこととなった。上野の大学での専攻は有機合成であり、製造工程もこれまで経験してきたものとは大きく異なる。また普段の生活でも接点のない「化粧品原料」という未知の分野の知識を新たに習得していくこととなったが、上野は社内外の有識者に積極的にコンタクトを重ね、時には美容雑誌を手に取り、また委託先の交替勤務で試作を行う製造担当者のノウハウも吸収して、分析機器が出す数値だけでは測れない、真球微粒子の化粧品原料としての特性を少しずつ築き上げていった。
当然、化粧品原料としての機能が優れているだけでなく、必須となる生分解性の基準を満たすことも求められる。生分解性と機能性、両者を両立するような製造処方の確立に苦心した。決して近道はなく、様々な試行錯誤を重ね、得られるサンプルの性状や製造データのわずかな違いを見出し改良を重ねる、地道な取り組みの積み上げであった。
chapter 03
chapter 03

chapter 04 スケールアップにより生じた品質への影響も、
チームの力で乗り越えた。

もう一人の開発担当者、平松は1年間の工場研修を経て配属された当部門で、上野が手掛けていた新規グレードの製造工程検討に加わった。平松も大学での専攻分野は有機合成で、微粒子の製造プロセス構築などは全くの未経験、未知の領域からのスタートであったため、上野や委託先の技術者から様々な学びを積み重ねていった。1年後には1人前の技術者として、真球微粒子の複数段階ある製造工程の一部の検討を主担当として任されることになった。
最も大きな壁は大学の研究では経験することのなかった「スケールアップによる品質の乱れ」であった。数値で現れる品質規格値だけでなく、小規模試作では問題なかった触感も悪化し課題は山積みであったが、やはりこれも近道はなく、平松は社内だけでなく委託先の担当者、製造担当者に相談を投げかけ、現場目線のアドバイスを取り入れ検討に取り入れることで、原因究明と有効な対策を打つに至った。一人でできることには限界があることを理解し、多くの人を巻き込み知恵を結集することで、困難な課題も克服できることを実感した。
chapter 04
chapter 04

chapter 05 積み上げてきた努力により
顧客の信頼と採用を獲得、ここからがスタート。

西山が顧客から得たフィードバックを取り込みながら上野が処方設計を行い、また平松と共に製造工程を組み上げていくことでBELLOCEA®新規グレードはついに顧客より採用を得るに至ることができた。開発と同時に、特に人の肌に触れる製品であることから、平松は厳しい基準に基づく安全性試験のデータ取得にも取り組んだ。結果、安全性の評価においても問題ないことを確認し、この新規グレードを世の中に送り出す道筋をつけることができた。
ただしこれはゴールではなく、ベラ ジョン カジノ スロットの新たな製品が世の中に飛び出すスタート地点である。
chapter 05
酢酸セルロースのパイオニアであるベラ ジョン カジノ スロットが、この主力製品を化粧品原料という新たな市場に投じることができたという事実は大きな一歩である。現在、液晶ディスプレイ用光学フィルムやフィルター材料といった用途が販売量の大半を占めている酢酸セルロースに、「生分解性」という新たな機能が加わることで、サステナブルな社会の実現に貢献していく可能性を見出すことができた。
また、エコなだけではなく、化粧品が本来持つ美をつくるという機能、価値を損なわずに、BELLOCEA®はユーザーに新たな選択肢を示しているのである。
chapter 05

chapter 06 まだまだ夢は尽きない。
さあ次は何をしようか。

BELLOCEA®の可能性はまだまだ未知数だ。
上野はBELLOCEA®の開発によってベラ ジョン カジノ スロットが得た技術は決して真球状の微粒子を得る技術ではなく「微粒子の形状をコントロールする」技術だと語る。まだまだ課題は出てくるであろうが、微粒子の形状コントロールにより、様々な機能が発現するのではと考え今後の発展に期待している。
平松も、今回の新規グレード開発においてはスケールアップ段階からの参画だったため、今後は新たな微粒子の開発段階から取り組みたいと考えている。酢酸セルロースにはまだまだ世の中に出ていない面白い機能があり、それを見出すことでお客様を驚かせてみたいと意欲を見せている。
現行グレードから急遽ベラ ジョン カジノ スロットシフトし、自身のマーケティング担当製品で見事採用への道筋を作ることができた西山は、この素材をさらに市場に浸透させていくマーケティングに取り組んでいきたいと語る。また、顧客から様々な悩み事を提供してもらうことでBELLOCEA®を生み出した経験を活かし新たな商品開発に貢献したいと考えている。
新たな製品を世に送り出してなお、3人は未来を見据え、既に新しい事を考えている。若者たちが新しいベラ ジョン カジノ スロットを生み出していく。
chapter 06
chapter 06